僕はセミナーなどでは成功事例だけでなく失敗事例も交えて話します。
むしろ、失敗事例の方を多く伝える場合もあります。
この理由としては、二つあります。
一つ目は、不動産投資を行う上ではある程度の知識を有しておく必要があることを失敗事例を通じて伝えます。
まだ経験が浅い方と話をする際に、非常にリスクの大きい物件を持っていると感じるケースも多々あります。
しかし、ご本人はそれに気づいていないことがほとんどです。
(または、気づいていても対処の方法がわからない)
二つ目の中で書きますが、業者さんの話だけを鵜呑みにしてしまいそれだけを信じて購入してしまうと買う前には予期していなかった悪いことが多々発生します。
ある程度経験のある我々が購入しても「予期せぬこと」が発生するケースはあります。
ですので、経験の浅い方が購入する場合はなおさらだと思います。
「なぜか、思ったほど手残りが残らないんです…」
「こんなことは業者さんから聞いていなかった…」
「買った後で不具合が見つかりました…」
という相談はとても多いです。
これは、
知識や経験の少なさに起因することがほとんどです。
では、どのように対処すればよいでしょうか?
僕の考えでは「先人の失敗事例に学ぶ」のが一番確度が高いと思います。
失敗事例に学ぶことで何が良いかというと、すでに経験のある他人の事例を知ることで、
自分では持たない知識、観点、経験を取り入れることができます。
「このような物件を買うと、こうなります」
というのがある程度見通せると安心できますよね?
または、「このような物件を買うと、こんなまずい(怖い)結果が待っていますよ。」
というのが、後からではなく“事前”にわかると皆さんも良いですよね?
というか、知りたいですよね?
無理もないですが、初心者で経験が浅い方ほどリスクの見通しも見えづらかったり自身の失敗体験(からの学び)も少ないので、
「えっ、そんなリスクがあるんですか!?」
「知っているか知らないかだけでこんなにも…」
など驚かれることも多いです。
ということで、今、我々がコミュニティで活動していることの一つの大きな理由としても、
この経験のシェア、失敗事例のシェアが重要だというように考えています。
二つ目としては、物件を直接扱う不動産業者の方は失敗事例を伝えづらい、あるいは、失敗事例を伝えたくない立場にいます。
なぜかというと、彼らは商品(物件)を販売、または、仲介して生計を立てていますが、
「こんなダメなことがあったんですよ」
「買ったお客さんが失敗してしまって…」
というのは伝えづらいですよね?
そんなことを言ってしまうと売ろうと思ったものも売れなくなってしまいます。
(何となく感覚的にわかりますよね。)
ですので、100%お客さんの立場に立ってメリットもデメリットも含めて話してくれる業者さんはそれほど多くありません。
それどころか、中にはメリットだけを伝えてデメリットを全く言わずに隠してしまう業者さんもいるくらいです。
そういう業者さんの話だけを鵜呑みにしてしまうと、買う前には予期していなかった負の側面が度々発生してしまう事例も良く聞きます。
このように、業者さんからは失敗事例の話はほとんど聞くことができたいため、私からお伝えするようにしています。
ここ10年間ほどで不動産投資は一般化され、幅広い方が取り組むようになったので事例もたくさんできています。
ですので、皆さんもこの事例を知っておくことである程度起こりえるリスクを予期することができるでしょう。
しかし、人間の心理として失敗したことはあまりオープンにしたくないという側面もありますので、
もしかしたら皆さんが聞きたいと思ってもなかなか表には出てこないかもしれません。